文体の練習


【自主企画展】

『文体の練習』

鞆の津ミュージアムでは、2018年6月30日(土)より、企画展『文体の練習』を開催することになりました。本展は、文字や言葉にまつわる様々な表現をご紹介するものです。みなさま、ぜひどうぞご覧ください。

〇ごあいさつ〇

 部屋の中でも街並みでも、私たちの日常のいたるところには、文字や言葉が満ちあふれています。本・TV・インターネット、携帯電話、店の看板や交通標識、手紙に会話。たとえば、〈世界〉という言葉をみてみても、それを表現する文字のかたちは事実上無限にあって、なぜかひとつだけではありません。文字の原型とでもいうべきものが、様々な姿を通じて変奏されているのです。キーボ ードで「せかい」と打って変換すれば、無数にある既成の書体の中からそれぞれ異なる「世界」という文字列を手に入れることもできますし、独自のロゴを自分でつくりだすこともできる。あるいは、手で紙に書きつければ、書く人の数だけ違うかたちをした「世界」が生み出されることでしょう。〈世界〉〈セカイ〉〈SEKAI〉などなど。
 
 読むことができ意味が伝わりさえすれば、文字のかたちはどんなものでもよい。なぜなら、 私たちの日常生活は学校の書道の時間ではないので、なぞる基準となるべき文字のお手本はどこにも存在しないからです。また、私たちは自分自身を機械のように完全には制御できません。 それゆえに、誰だって否応なく「標準」や規範から逸脱したり、均質化されえないノイズに みちた「くせ」の中に、自らの固有性だけでなく時代や文化の空気を映し出してしまう。文字には、そんな多様と愉しさが宿っています。
 
 本展は、文字や言葉にまつわる様々な表現をご紹介するものです。何かを書くことは、別の何かが書かれないことと表裏一体。その意味で、あるひとつの言葉を様々な意匠や文体で書き換えることは、そこに書かれることのなかったものやありえたかもしれない現実に光をあて、 名前をつけ、かたちを与え、この世にあらしめることなのかもしれません。
 
 
《 出展者 》

加藤 守久
美馬 あけみ
佐藤 修悦
神宮司 和子
藤井 恵子
橋本 淳司
西山 友浩
田村 貴明
大原 大次郎
山下 メロ
呑田 潤也
松尾 政輝
Washroom of the Day
 
【 展覧会情報 】

展覧会『文体の練習』
会期:2018年6月30日(土) 〜 2018年9月2日(日)
時間:10:00〜17:00
休館日:月・火(ただし祝祭日は開館) / 入場無料
主催:社会福祉法人創樹会 鞆の津ミュージアム
協力:尾道本町センター商店街振興組合、アノニム・ギャラリー、京都 萬福寺、社会福祉法人広島岳心会 デイサービスのろさん、社会福祉法人なのはな会 こまくさ苑、筑波技術大学保健科学部情報システム学科 大西・坂尻研究室、牧原秀雄
助成:日本財団(DIVERSITY IN THE ARTS)

*展示情報など随時更新いたします。最新の情報は、鞆の津ミュージアムのFacebookをご覧ください。