かたどりの法則


【自主企画展】

『かたどりの法則』

ごあいさつ

大切な人に似せた人形を縫う、石を刻んで像を建てる、プラモデルの型を取る、眼前の花を描き写す。あるいは、生き物に模した細工を神に供える、亡くなった人が遺した形見に持ち主の存在を感じとる。本当はそこにない。だけど、ある。そんなふうに、何かをかたどった「模型」は不思議なあり方をしています。もちろん、いくら実物そっくりでも、もとになった何かとよく似ているだけの物体にすぎないのも確かなこと。にもかかわらず、単なる「もの」に対して特別な想いを重ね合わせ、あたかもそれがひとつの生命であるかのように接してしまうということもまた、かたどられたものにまつわる私たちの現実にちがいありません。‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬
 
 本展は、なぞり模して再現的にかたどることにより生み出された多様な表現をご紹介するものです。手に入れてもすぐに無くなってしまうもの、亡くなって今はもうこの世にいない人、存在したかもしれない命、かつてあった街並みや生活など。人それぞれあたえられた条件や環境の中で生きるしかない私たちの暮らしには、そうした「不在」が必ずどこかで訪れます。ひとたびなくなってしまえば、もうこの手でふれることはできません。だからこそ、私たちは「代わり」を求め、それをつくるのではないでしょうか。
 
 そこにないものや失われたものを全く同じように生き写す魔法はこの世にありませんが、「ない」けど「ある」を実現する創造の法則はあるかもしれないのです。

《 出展者 》

勝楽 佐代子
森冨 茂雄
富永 武
綾野 月美
深澤 優典
山本 佳治
大竹 徹祐
小田原 のどか
熊田 史康
島村 祥太

以上、10名

みなさま、ぜひどうぞご来館下さい。

【 展覧会情報 】

展覧会『かたどりの法則』
会期:2018年11月30日(金) 〜 2019年3月3日(日)
時間:10:00〜17:00
休館日:月・火(ただし祝祭日は開館。12/7、12/8、12/31-1/3は休館) / 入場無料
主催:社会福祉法人創樹会 鞆の津ミュージアム
協力:中川幹朗(ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会)、特別養護老人ホーム 淡路ふくろうの郷、NPO法人こえとことばとこころの部屋(ココルーム)、森村泰昌、上田假奈代、小林商事株式会社、深澤幸枝・深澤隆行、一般社団法人NOOK、社会福祉法人やまなみ会 やまなみ工房、ボーダレスアートスペースHAP
助成:日本財団(DIVERSITY IN THE ARTS)

*展示情報・イベント情報など随時更新いたします。最新の情報は、鞆の津ミュージアムのFacebookをご覧ください。